冷房方式

該当する冷房方式を選択します。選択要件は、下表の通りです。

「冷房方式」の選択肢および要件
選択肢要件
居室のみを冷房する すべてまたはいずれかの居室に冷房設備機器等を設置して冷房する場合
住戸全体を冷房する 冷房設備機器等を設置して、すべての居室および非居室(クローゼット、倉庫、食品庫および階間等の空間を除く)の両方を冷房する場合
設置しない すべての居室に冷房設備機器を設置しない場合

「設置しない」を選択した場合

「設置しない」を選択した場合は、一次エネルギー消費量は、ルームエアコンディショナーにより冷房するものとして計算されます。

冷房設備機器の種類(居室のみを冷房する)

主たる居室およびその他の居室のそれぞれに設置する冷房設備機器の種類を選択します。

ルームエアコンディショナー以外の冷房設備機器を設置する場合は、「その他の冷房設備機器」を選択し、「その他の冷房設備機器の名称」に具体的な名称を入力します。

冷房設備機器等を設置しない場合は、「冷房設備機器を設置しない」を選択します。

ルームエアコンディショナー以外の冷房設備機器を設置する場合、または冷房設備機器等を設置しない場合

一次エネルギー消費量は、ルームエアコンディショナー(エネルギー消費効率の区分(ろ))により計算が行われます。

エネルギー消費効率の入力(ルームエアコンディショナー)

入力方法を選択します。選択要件は、下表の通りです。

「エネルギー消費効率の入力」の選択肢および要件
選択肢要件
入力しない(規定値を用いる) 下記のいずれかに該当する場合
  • 特に省エネルギー対策に取り組んでいない場合
  • 機器の効率等を入力せず、あらかじめ定められた値により計算する場合
  • 設置する機器が未定(居住者が設置予定など)の場合
入力する 下記のいずれかに該当する場合
  • カタログ等でエネルギー消費効率の区分が確認できる場合
  • カタログ等で「定格冷房能力」および「定格冷房エネルギー消費効率」が確認できる場合(この場合は、こちら(第四章 第三節 付録A)によりエネルギー消費効率の区分を選択する必要があります)

エネルギー消費効率の区分

エネルギー消費効率の区分を次の方法により確認し、該当する区分を選択します

カタログ等に区分が表示されている場合
カタログ等に記載されている「エネルギー消費効率の区分」を確認します。
カタログ等に「定格冷房能力」および「定格冷房エネルギー消費効率」が表示されている場合
カタログ等に表示されている「定格冷房能力」および「定格冷房エネルギー消費効率」を用いて、こちら(第四章 第三節 付録A)により区分を確認します。

エネルギー消費効率の区分が不明な場合

エネルギー消費効率の区分が確認できない場合は、区分(は)を選択することができます。

複数のルームエアコンディショナーを設置する場合

主たる居室およびその他の居室のいずれか、もしくは両方が、以下のいずれかに該当する場合は、それぞれの居室について、下表において評価の優先順位の高いエネルギー消費効率の区分を選択します。

  • 主たる居室に2台以上のルームエアコンディショナーを設置する場合
  • その他の居室に2台以上のルームエアコンディショナーを設置する場合
  • 複数のその他の居室にルームエアコンディショナーを設置する場合
エネルギー消費効率の区分の評価の順位
評価の優先順位区分
1区分(は)
2区分(ろ)
3区分(い)

小能力時高効率型コンプレッサー

小能力時高効率型コンプレッサーの搭載の有無を確認し、該当するものを選択します。選択要件は、下表の通りです。

「小能力時高効率型コンプレッサー」の選択肢および要件
選択肢要件
評価しない、または搭載しない 下記以外の場合
搭載する 主たる居室およびその他の居室のそれぞれにおいて、設置するすべてのルームエアコンディショナーが、カタログ等で「小能力時高効率型コンプレッサー」が搭載された機器であることを確認できる場合

小能力時高効率型コンプレッサー搭載ルームエアコンの定義や判別方法については、こちら(第四章 第三節 付録B)を参照します。

冷房設備機器の種類(住戸全体を冷房する)

以下の全ての要件を満たしているかを確認し、「ダクト式セントラル空調機」を選択します。

  • 熱源としてヒートポンプ式の家庭用のダクト式セントラル空調(循環用送風機が室内機と一体となっているもの)で、機外静圧を持った状態で運転されることを想定して、ダクト等により住戸全体を空調するように計画されたものである。
  • マルチタイプ(室外機1台に対して接続される室内機の数が 2 台 以上)の空調機ではない。
  • 当該住戸に、主たる居室、その他の居室および非居室の全てが存する。

ヒートポンプ式熱源でないダクト式セントラル空調機を設置する場合

「冷房方式」で、「居室のみを冷房する」を選択します。

「冷房設備機器の種類」において主たる居室およびその他の居室のそれぞれについて「冷房設備機器を設置しない」または「その他の冷房設備機器」を選択します。

「その他の冷房設備機器」を選択した場合は、「冷房設備機器の名称」に具体的な名称を入力します

ダクトが通過する空間

ダクトが通過する空間を確認し、該当するものを選択します。選択要件は下表の通りです。

「ダクトが通過する空間」の選択肢および要件
選択肢要件
一部が断熱区画外である 下記以外の場合
全て断熱区画内である 設置するすべてのダクト式セントラル空調機のダクトが通過する空間が、熱的境界に囲まれた空間である場合

複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合

すべての機器において「すべて断熱区画内である」場合は「すべて断熱区画内である」を選択します。それ以外の場合は、「すべてもしくは一部が断熱区画外である」を選択します。

VAV方式

VAV方式の採用の有無を確認し、該当するものを選択します。選択要件は、下表の通りです。

「VAV方式」の選択肢および要件
選択肢要件
採用しない 下記以外の場合
採用する

以下の2つの要件を満たす場合

  1. 次の制御・機能を有する機器であり、すべての居室ごとに、その居室で発生する冷暖房負荷に合わせて、風量を調整できること。
    • すべての居室ごとに、ダクト経路の末端もしくは途中にダンパーやファンを配置して、居室ごとに発生する冷暖房負荷に応じて、吹出風量を制御できること。
    • すべての居室に温度センサーが設置され、設定温度とセンサー検知温度の差に応じた制御を行うなど、自動で吹出風量を制御することができること。
    • 全般換気(24時間換気)の機能を有する機器の場合は、温度調節が達成しても完全にダンパーが閉鎖もしくはファンが停止せず、全般換気(24時間換気)用の吹出風量を確保できる制御・機能を有すること。
  2. 内機に次の機能がある機器であり、すべての居室ごとに風量を調整できるとともに、それに合わせて室内機の循環風量(全体風量)を調整できること。
    • 各居室の風量もしくは室温は、システム制御にフィードバックされ、室内機本体でもインバーターやノッチで全体風量が調整でき、各居室で必要とされる風量の合計に調節できること

複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合

すべての機器において「採用する」の場合は、「採用する」を選択します。それ以外の場合は「採用しない」を選択します。

全般換気機能

機器の仕様の入力

入力方法を選択します。選択要件は、下表の通りです。

「機器の仕様の入力」の選択肢および要件
選択肢要件
入力しない(規定値を用いる) 下記のいずれにも該当しない場合
定格能力試験の値を入力する 定格能力試験の値のみを入力する場合
定格能力試験と中間能力試験の値を入力する 定格能力試験と中間能力試験の値の両方を入力する場合

1)「入力しない(規定値を用いる)」を選択した場合

定格能力試験の値および中間能力試験の値は、それぞれあらかじめ定められた値により計算されます。


2)「定格能力試験の値を入力する」を選択した場合

中間能力試験の値は、あらかじめ定められた値により計算されます。

複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合

すべての機器が「定格能力試験と中間能力試験の値を入力する」に該当する場合は、「定格能力試験と中間能力試験の値を入力する」を選択します。これに該当しない場合で、すべての機器が「定格能力試験の値を入力する」に該当する場合は「定格能力試験の値を入力する」を選択します。上記のいずれにも該当しない場合は、「入力しない」を選択します。

定格冷房能力試験- 能力

カタログ等で「定格冷房能力」を確認し、整数で入力します。

複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合

すべての機器の「定格冷房能力」の合計値を入力します。

定格冷房能力試験- 消費電力

カタログ等で「定格冷房消費電力」を確認し、整数で入力します。

複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合

機器全体の定格冷房消費電力を次の方法により計算し、小数点以下一位を切り上げた整数を入力します。

それぞれの機器について、次式により定格冷房エネルギー消費効率を計算します。

各機器の定格冷房 エネルギー消費効率
=
各機器の定格冷房能力
各機器の定格冷房消費電力

次式により機器全体の定格冷房消費電力を計算します。

機器全体の 定格冷房消費電力
=
すべての機器の定格冷房能力の合計値
Step1で得られた各機器の 定格冷房エネルギー消費効率のうち最小値

定格冷房能力試験- 風量

カタログ等で「定格冷房能力試験時の室内側送風機の風量」を確認し、小数点以下一位の値で入力します。

複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合

すべての機器の「定格冷房能力試験時の室内側送風機の風量」の合計値を入力します。

定格冷房能力試験- 室内側送風機の消費電力

カタログ等で、「定格冷房能力試験時の室内側送風機の消費電力」を確認し、整数で入力します。

複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合

すべての機器の「定格冷房能力試験時の室内側送風機の消費電力」の合計値を入力します。

中間冷房能力試験- 能力

カタログ等で「中間冷房能力」を確認し、整数で入力します。

複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合

すべての機器の「中間冷房能力」の合計値を入力します。

中間冷房能力試験- 消費電力

カタログ等で「中間冷房消費電力」を確認し、整数で入力します。

複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合

機器全体の空間冷房消費電力を次の方法により計算し、小数点以下一位を切り上げた整数を入力します。

それぞれの機器について、次式により中間冷房エネルギー効率を計算します。

各機器の中間冷房 エネルギー消費効率
=
各機器の中間冷房能力
各機器の中間冷房消費電力

次式により機器全体の中間冷房消費電力を計算します。

機器全体の 中間冷房消費電力
=
すべての機器の中間冷房能力の合計値
Step1で得られた各機器の 中間冷房エネルギー消費効率のうち最小値

中間冷房能力試験- 風量

カタログ等で「中間冷房能力試験時の室内側送風機の風量」を確認し、小数点以下一位の値を入力します。

複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合

すべての機器の「中間冷房能力試験時の室内側送風機の風量」の合計値を入力します。

中間冷房能力試験- 室内側送風機の消費電力

カタログ等で「中間冷房能力試験時の室内側送風機の消費電力」を確認し、整数で入力します。

複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合

すべての機器の「中間冷房能力試験時の室内側送風機の消費電力」の合計値を入力します。

設計風量

定格冷房能力運転時の「設計風量」を計算し、小数点以下一位で入力します。(算定方法は、こちら(第五章 付録B)を参照します。)

複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合

すべての機器の「設計風量」の合計値を入力します。