あ行
液体集熱式太陽熱利用設備
太陽熱を利用することで給湯熱負荷の一部を賄う設備のうち、集熱媒体として水又は液体を用いるものの総称をいう。太陽熱温水器とソーラーシステムに大別される。
SOFC
コージェネレーション設備のうち、発電ユニットに固体酸化物型燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell)を用いた機種を指す。定格の発電効率が高く常時発電を行う機種が一般的である。
FF暖房機
ガスまたは灯油を燃料とし、燃焼熱を利用して室内の空気を暖める燃焼機器で、強制給排気型のストーブをいう。
エネルギー消費効率の区分
ルームエアコンディショナーのエネルギー消費効率を三段階に区分したもので、冷房定格能力および定格冷房エネルギー消費効率により定まる。
LED
LEDを光源に用いた照明器具をいう。LED照明器具には、一般照明用電球形LEDランプとして光源と器具が分離している種類、LED光源と器具が一体である種類を含む。
温水暖房
熱源機と各暖冷房区画に設置された放熱器と循環配管を1対1又は1対多で接続し、熱源機において燃焼熱を水又は不凍液と熱交換し、水又は不凍液を熱媒として循環配管により搬送し、放熱器で放熱し暖冷房区画を暖房する暖房の方式である。本計算方法では、熱源機として温水暖房専用型、給湯・温水暖房一体型及びコージェネレーション設備が評価可能である。
温水暖房用熱源機
温水暖房において、温水を供給するために設置された熱源機のことをいう。
温水床暖房
熱源機より供給された温水を循環させる温水パイプを床に組み込み、床から放熱させる方式をいう。あらかじめ温水パイプを組み込んだ温水パネルを製造し、床に敷設する乾式工法と、温水パイプ等を現場設置した後にモルタル等を流し込み、床と一体となった放熱面を施工する湿式工法に分類される。
温度交換効率
熱交換型換気設備において、給気乾球温度と外気乾球温度の差が還気乾球温度と外気乾球温度の差にどれだけ近いかを表す指標である。JIS B 8628 全熱交換器に規定された計測方法に則って計測された外気乾球温度、給気乾球温度及び還気乾球温度を用いて計算される。
温度差係数
隣接空間との温度差による貫流熱量の低減等を勘案した係数をいう。
か行
外皮
外気等に接する天井(小屋裏又は天井裏が外気に通じていない場合にあっては、屋根)、壁、床及び開口部並びに当該単位住戸以外の建築物の部分に接する部分をいう。
外皮平均熱貫流率
単位住戸の内外の温度差一度当たりの総熱損失量(換気による熱損失量を除く。)を外皮の面積で除した数値をいう。
開放形太陽熱温水器
JIS A 4111 に規定される、貯湯タンク内の液面が大気に開放されている構造を有する太陽熱温水器をいう。
拡散配光器具
居室等、比較的面積の大きい範囲を照明するための配光を有するシーリングライト等の照明器具のことをいう。
ガス従来型温水暖房機
液化石油ガス又は都市ガスを主たるエネルギー源とする温水暖房機。給湯機能を持たない。ガスの燃焼熱により温水又は不凍液を温める機器であり、潜熱回収を行わない機器をいう。
ガス従来型給湯温水暖房機
液化石油ガス又は都市ガスを主たるエネルギー源とする給湯温水暖房機。給湯機能と温水暖房機能を持つ。給湯機能において本計算方法では瞬間的に加熱して給湯する、JIS S 2109 における「先止め式の瞬間湯沸器」に該当する瞬間式のみをさし、給湯時より前にあらかじめ加熱を行う貯湯式等は除く。温水暖房機能においては、ガスの燃焼熱により温水又は不凍液を暖める機器であり、潜熱回収を行わない機器をいう。
ガス潜熱回収型温水暖房機
液化石油ガス又は都市ガスを主たるエネルギー源とする温水暖房機。給湯機能を持たない。ガスの燃焼熱により温水又は不凍液を温める機器であり、従来型の一次熱交換器に加え二次熱交換器で排気中の水蒸気を水にすることにより、排気中の潜熱を回収して、熱効率を向上させた熱源機をいう。
ガス潜熱回収型給湯温水暖房機
液化石油ガス又は都市ガスを主たるエネルギー源とする給湯温水暖房機。給湯機能と温水暖房機能を持つ。給湯機能において本計算方法では瞬間的に加熱して給湯する、JIS S 2109 における「先止め式の瞬間湯沸器」に該当する瞬間式のみをさし、給湯時より前にあらかじめ加熱を行う貯湯式等は除く。温水暖房機能においては、ガスの燃焼熱により温水又は不凍液を暖める機器であり、従来型の一次熱交換器に加え二次熱交換器で排気中の水蒸気を水にすることにより、排気中の潜熱を回収して、熱効率を向上させた熱源機のことである。
仮想床の床面積を除いた敷設率(電気ヒーター床暖房、温水床暖房、ルームエアコンディショナー付温水床暖房)
電気ヒーター床暖房、ルームエアコンディショナー付温水床暖房または温水床暖房を設置する場合において、設置する居室の床面積から仮想床の床面積を差し引いた床面積に対する床暖房放熱部の面積の比である。主たる居室に限り、仮想床の床面積に加算対象となる吹抜けがある場合に敷設率の代わりに用いることができる。
架台設置形
太陽電池モジュールを、屋根と空隙を設けて間接に設置した太陽電池アレイで、屋根置き形以外のものをいう。
壁付け式換気設備
1台の換気設備に合計1m未満のダクトしか使用していないもので、外壁に設置するパイプ用ファン等がこれにあたる。
還気、還気量
室内から機械換気設備に導入される空気及びその量をいう。
換気回数
換気量を換気対象の空間の気積で除した値であり、その空間の空気が1時間に何回入れ替わるかを示す値をいう。
機外静圧
換気設備を構成する部材の両端に作用する静圧差(Pa)のことをいう。
機外静圧をゼロとした時の空気搬送ファンの風量
空気搬送ファンの送風機特性曲線において機外静圧をゼロとした時の空気搬送ファンの風量をいう。
逆潮流
太陽光発電設備もしくはコージェネレーション設備、あるいはその両方によって発電された電力が系統側に流れることをいう。
給気/給気量
機械換気設備から室内に供給される空気、及びその量をいう。
給水予熱方式
貯湯タンクの出口側と補助熱源機の入口側を三方弁で接続し、貯湯タンクから出水する水の温度により弁の開閉を行うことで、貯補助熱源機への水の供給元を湯タンクと市水とで切り換える行う方式をいう。
給湯単機能
水栓への給湯機能のみをもつ給湯機。浴槽湯はりは浴槽水栓湯はりにより行う。
居室のみを暖房する方式
暖房期間中、居室を暖房する方式である。廊下等の非居室は暖房しない。本算定方法では、居室のみを暖房する方式に対応する運転方法として連続運転および間歇運転の2種類を想定している。
居室のみを冷房する方式
冷房期間中、居室を冷房する方式である。廊下等の非居室は冷房しない。本計算方法では本方式の運転方法として間歇運転のみを想定している。
空気集熱式太陽熱利用設備
太陽熱を利用することで暖房負荷及び給湯熱負荷の一部を賄う設備のうち、集熱媒体として空気を用いるものの総称をいう。
空気搬送ファン
空気集熱式太陽熱利用設備において、外気を軒下から取り入れて集熱部を経由した後に、暖房に熱を利用する場合は床下または居室へ搬送し、暖房に熱を利用しない場合は外気に排気するためのファンをいう。
コージェネレーション設備
ガスエンジン又は燃料電池により発電し住戸内に電気を供給すると同時に発電時の排熱は給湯等に利用される。温水暖房を設置している場合には、発電時の排熱が暖房に利用される場合もある。本計算方法では、コージェネレーション設備として、GEC(ガスエンジンコージェネレーション)、PEFC(固体高分子形燃料電池)及びSOFC(固体酸化物形燃料電池)の3種類に分類され、さらに各種類の中でも発電、排熱効率又は排熱利用形態等の運転方式により何種類かのカテゴリーに分類される。
さ行
三方弁方式
貯湯タンクの出口側と補助熱源機の出口側を三方弁で接続し、貯湯タンクから出水する水の温度により弁の開閉を行うことで、混合栓への温水の供給元を貯湯タンクと補助熱源機とで切り換える行う方式をいう。本算定方法においては、貯湯タンクから出水する水の量が積算で 6L に到達した時点において水の温度が 40℃以上である場合は貯湯タンクからの出水を継続し、40℃を下回る場合は補助熱源へと切り替え、当該の出湯が停止するまでこれを継続する制御を行うものを対象とする。
GEC
コージェネレーション設備のうち、発電ユニットにガスエンジン(Gas Engine Co-generation)を用いた機種を指 す。排熱量が多く1日の中で発電・停止を繰り返す機種が一般的である。
住戸全体を連続的に暖房する方式
暖房期間中、居室すべて、並びにクローゼット、倉庫、食品庫および階間等の空間を除く非居室を、連続的に暖房する方式のことである。
住戸全体を連続的に冷房する方式
冷房期間中、居室すべて、並びに、クローゼット、倉庫、食品庫及び階間等の空間を除く非居室を、連続的に冷房する方式のことである。
集熱器群
同じ方位角および同じ傾斜角で設置される、同一仕様の空気集熱式集熱器の集合をいう。
集熱器群の面積
集熱器群を構成する集熱器の面積の合計をいう。
集熱部
同じ方位角で設置される集熱器群の集合をいう。
集熱器の集熱効率特性線図一次近似式の傾き
JIS A 4112またはSS-TS010が定める集熱性能試験により得られる、集熱効率特性線図一次近似式の傾きをいう。
集熱器の集熱効率特性線図一次近似式の切片
JIS A 4112またはSS-TS010が定める集熱性能試験により得られる、集熱効率特性線図一次近似式の切片をいう。
集熱器の集熱性能試験時における単位面積当たりの空気の質量流量
JIS A 4112またはSS-TS010が定める集熱性能試験を実施した時の単位面積当たりの空気の質量流量をいう。
集熱部総面積(密閉形太陽熱温水器/ソーラーシステム)
自然循環形温水器においては、 JIS A 4111に規定される集熱部総面積をいう。ソーラーシステムにおいては、JIS A 4112 に規定される集熱器総面積をいう。本算定方法においては、集熱器の総面積と表記する。
主たる居室
「主たる居室」とは、当該住戸又は当該住戸の部分における熱的境界の内側に存する居室のうち、基本生活行為において、就寝を除き日常生活上在室時間が長い居室のことであり、居間(リビング)、食堂(ダイニング)及び台所(キッチン)をいう。
循環ポンプ
空気集熱式太陽熱利用設備において、集熱部と貯湯タンクとの間で不凍液を強制循環させるためのポンプをいう。
小能力時高効率型コンプレッサー搭載ルームエアコンディショナー
小能力時高効率型コンプレッサーを搭載したルームエアコンディショナーである。概ね中間能力(定格能力の1/2)以下の小能力で運転する時、コンプレッサーのシリンダ容積を小さくする容量可変機構、あるいは冷媒の漏れを防ぐシリンダの機構を有し、高効率かつ連続運転を可能にしたコンプレッサーをいう。
照明設備
住戸において、光源及び照明器具から構成される照明用途に資する設備であり、本計算方法では「明視性」の役割に供される設備、「快適性」や「演出性」をもたらす設備のうち「明視性」と当該役割の両方を持つ設備及び住戸内部の玄関と連続する玄関ポーチの設備を対象としている。照明計画段階で通常除かれる設備や住戸と切り離されて別途設置される外構等の設備は対象としていない。
上面放熱率(電気ヒーター床暖房、温水床暖房、ルームエアコンディショナー付温水床暖房)
上面放熱率とは、床暖房パネルに投入した熱量に対する居室(上部)に放熱される熱量の割合をいう。
小流量吐水機能
浴室シャワー水栓において、本計算方法付録「小流量吐水機構を有する水栓の適合条件」を満たす水栓をいう。
自立運転用太陽光発電装置
空気集熱式太陽熱利用設備を設置する場合において、発電した電力を空気搬送ファンもしくは循環ポンプの動力として使用するために設ける専用の装置をいう。本計算法では、自立運転用太陽光発電装置を採用する空気集熱式太陽熱利用設備では、空気搬送ファンあるいは循環ポンプが稼働する時刻において、その消費電力をゼロとする。
垂直面日射熱取得率
壁体等の面に垂直に入射する日射について、壁体等を透過する日射の放射束と、壁体等に吸収されて室内側に伝達される熱流束との和の、入射する日射の放射束に対する比のことをいう。
石油従来型温水暖房機
灯油を主たるエネルギー源とする温水暖房機。給湯機能を持たない。灯油の燃焼熱により温水又は不凍液を温める機器であり、潜熱回収を行わない機器をいう。
石油従来型給湯温水暖房機
灯油を主たるエネルギー源とする給湯温水暖房機。給湯機能と温水暖房機能を持つ。給湯機能において本計算方法では、瞬間的に加熱して給湯する瞬間式(JIS S 3024 における瞬間形)及び小型の貯湯槽を有する瞬間貯湯式(JIS S 3024 における貯湯式急速加熱形)をさし、貯湯式は除く。温水暖房機能においては、灯油の燃焼熱により温水又は不凍液を暖める機器であり、潜熱回収を行わない機器をいう。
石油潜熱回収型温水暖房機
灯油を主たるエネルギー源とする温水暖房機。給湯機能を持たない。灯油の燃焼熱により温水又は不凍液を温める機器であり、従来型の一次熱交換器に加え二次熱交換器で排気中の水蒸気を水にすることにより、排気中の潜熱を回収して、熱効率を向上させた熱源機をいう。
石油潜熱回収型給湯温水暖房機
灯油を主たるエネルギー源とする給湯温水暖房機。給湯機能と温水暖房機能を持つ。給湯機能において本計算方法では、瞬間的に加熱して給湯する瞬間式(JIS S 3024 における瞬間形)及び小型の貯湯槽を有する瞬間貯湯式(JIS S 3024 における貯湯式急速加熱形)をさし、貯湯式は除く。温水暖房機能においては、灯油の燃焼熱により温水又は不凍液を暖める機器であり、従来型の一次熱交換器に加え二次熱交換器で排気中の水蒸気を水にすることにより、排気中の潜熱を回収して、熱効率を向上させた熱源機のことである。
設計風量(ダクト式セントラル空調機)
定格能力運転時における設計風量である。
接続ユニット方式
貯湯タンクと補助熱源機との間に接続ユニットを配し、両者間で通信を行って補助熱源機への入水温度を制御する方式をいう。
節湯水栓
湯の使用量低減により一次エネルギー消費量の削減に資する水栓のうち、サーモスタット湯水混合水栓、ミキシング湯水混合水栓又はシングルレバー湯水混合水栓であり、かつ手元止水機構を有する水栓、小流量吐水機構を有する水栓、又は水優先吐水機構を有する水栓をいい、流量調節部及び温度調節部が使用者の操作範囲内にあるものを対象とする。
線熱貫流率
土間床外周部及び基礎等、又は熱橋部において、内外の温度差1度の場合の1メートル当たりに貫流する単位時間当たりの熱量である。
全般換気機能(ダクト式セントラル空調機)
給気もしくは還気経路において新鮮外気を導入し、室内空気汚染物質の排出を目的として住宅全体または居室を対象として換気を行う機能である。
ソーラーシステム
太陽熱を利用して給湯する装置のうち、JIS A 4112に規定される集熱媒体を強制循環する太陽集熱器と、JIS A 4113に規定される蓄熱媒体により熱エネルギーを顕熱として貯蔵する太陽蓄熱槽を組み合わせた機器の総称をいう。
その他の居室
「その他の居室」とは、当該住戸又は当該住戸の部分における熱的境界の内側に存する居室のうち、主たる居室以外の居室をいう。
た行
第一種換気設備
給気と排気の双方のために送風機を用いるものをいう。
第三種換気設備
排気のみのために送風機を用いるものをいう。
第二種換気設備
給気のみのために送風機を用いるものをいう。
太陽熱温水器
太陽熱を利用して給湯する装置のうち、JIS A4111 に規定される自然循環形太陽熱温水器をいい、自然循環作用を利用して給湯部で得た熱エネルギーを貯湯部に搬送し、給湯用水を直接または間接的に加熱、保温した状態で貯湯する形式のもので、集熱部と貯湯部とが一体となったものをいう。
太陽光発電設備
光起電力効果によって太陽エネルギーを電気エネルギーに変換し、負荷に適した電力を供給するために構成した装置及びこれらに付属する装置の総体のことである。本計算方法では、電気事業法が定める「一般用電気工作物」の「小出力発電設備」に該当し、かつ、JIS C8907:2005 の適用範囲である太陽光発電設備を対象としている。
太陽電池アレイ
太陽電池架台、基礎またはその両方及びその他の工作物をもち、太陽電池モジュールまたは太陽電池パネルを機械的に一体化し、結線した集合体をいう。太陽光発電設備の一部を形成する。
太陽電池アレイのシステム容量
標準試験条件の状態に換算した太陽電池アレイの最大出力点における出力をいう。太陽電池アレイ容量とも言われる。JIS C 8951 に基づき確認された値で、測定方法は JIS C 8952 に従う。
太陽電池モジュール
太陽電池セルまたは太陽電池サブモジュールを、耐環境性のため外囲器に封入し、かつ規定の出力をもたせた最小単位の発電ユニットをいう。
ダクトが通過する空間(ダクト式セントラル空調機)
空調機と居室をつなぐダクトからの熱損失は、ダクトの周囲温度によって異なる。本計算方法では、ダクトの周囲温度をダクトが通過する空間から想定する。
ダクト式換気設備
1台の換気設備に合計1m以上のダクトを使用しているものをいう。
ダクト式セントラル空調機
ヒートポンプ式熱源機等により空調された空気をダクトにより住戸内の居室等へ供給し、住戸内のすべての居室及び非居室を空調するように計画された、暖房及び冷房のいずれか又はその両方を行う空調システムをいう。本計算方法では熱源としてヒートポンプ式のみを評価している。
多灯分散照明方式
主たる居室で一室に複数の照明設備を消費電力の合計を制限し設置することで、運用時の消費電力量削減と光環境の向上を図る照明方式をいう。
単位住戸
住宅部分の一の住戸をいう。
断熱区画
熱的境界に囲まれた空間のことをいう。
暖房期
暖房を行う期間であり、本計算方法では主として日平均外気温をフーリエ変換した年周期成分が 15 度以下となる期間として定義されている。
暖房設備機器
「主たる居室」又は「その他の居室」に設置される暖房設備のことであり、ダクト式セントラル空調機、ルームエアコンディショナー、FF暖房機、電気蓄熱暖房器、電気ヒーター床暖房及びルームエアコンディショナー付温水床暖房が該当する。
暖房方式
暖房エネルギー消費量を算定するに当たり想定した暖冷房区画と暖房時間により定義される暖房方法のことであり、大きくは「住戸全体を連続的に暖房する方式」と「居室のみを暖房する方式」に分類され、さらに「居室のみを暖房する方式」の場合は「連続運転」と「間歇運転」に分けられる。暖房方式は暖房設備機器の種類等に応じて定まる。
暖冷房区画
暖冷房を行う区画であり、それぞれの暖冷房区画において暖房負荷又は冷房顕熱・潜熱負荷が発生する。
地域の区分
地域の区分とは、全国を市町村単位別に主に外気条件を評価軸として8つの地域に分けた区分のことで、1~8の地域の区分として表している。それぞれの地域において気候条件の差が大きく、暖房、冷房、給湯などの一次エネルギー消費量の結果が大きく異なるため、気候条件の差を小さくし、適切に省エネルギー性能を評価することを目的として8区分に細分化した。
蓄熱タンク容量(ソーラーシステム)
JIS A 4113 に規定される蓄熱タンク容量をいう。本算定方法においては、貯湯タンクの容量と表記する。
蓄熱部位
蓄熱の利用に有効な熱容量を持つ部位をいい、天井、床(断熱区画内の床も含む)、壁(外気に接する壁及び間仕切壁)及び界壁・界床を対象とする。蓄熱部位とみなせる範囲は、最も室内側の材料を含めて断熱材又は密閉されていない空気層の間に位置する材料であり、界床・界壁等の場合は、壁厚の半分の厚さまでを見込むことができる。この限りにおいて、部材が複数ある場合、各部材すべて蓄熱部位とみなすことができる。ただし、各部材ごとに、有効蓄熱厚さを超えて計上することはできない
地中熱ヒートポンプ温水暖房機
地中熱を熱源とするヒートポンプにより加熱する温水熱源機である。本計算法では、地中熱交換器―熱源機間及び熱源機―放熱器間の熱媒が水または不凍液であり、かつ、地中における熱交換の方式が、閉鎖された配管系を循環する熱媒を介して地中からの採熱又は地中への放熱を間接的に行う、クローズドループ型のものに限る。
中間能力運転時の送風機の消費電力(ダクト式セントラル空調機)
室内側及び室外側の送風機の風量をJIS B 8615-2 が定める空調機の性能試験による中間能力の測定時と同一の風量に固定し、かつ、圧縮機が停止した状態で測定した室内側送風機の消費電力である。但し、測定時の凝縮器の表面状態(凝縮水)は不問とする。
中間能力運転時の送風機の風量(ダクト式セントラル空調機)
室内側及び室外側の送風機の風量をJIS B 8615-2 が定める空調機の性能試験による中間能力の測定時と同一の風量に固定し、かつ、圧縮機が停止した状態で測定した室内側送風機の風量である。但し、測定時の凝縮器の表面状態(凝縮水)は不問とする。
調光
照明設備が光束を段階的又は無段階で調節できる機能であり、設備本体が有する調光機能による場合と設備とは別の調光器による場合の2通りについて適用される。照明器具の点灯数の切り替えができる設備についても適用される。
定格能力運転時の送風機の消費電力(ダクト式セントラル空調機)
室内側及び室外側の送風機の風量をJIS B 8615-2 が定める空調機の性能試験による定格能力の測定時と同一の風量に固定し、かつ、圧縮機が停止した状態で測定した室内側送風機の消費電力である。但し、測定時の凝縮器の表面状態(凝縮水)は不問とする。
定格能力運転時の送風機の風量(ダクト式セントラル空調機)
室内側及び室外側の送風機の風量をJIS B 8615-2 が定める空調機の性能試験による定格能力の測定時と同一の風量に固定し、かつ、圧縮機が停止した状態で測定した室内側送風機の風量である。但し、測定時の凝縮器の表面状態(凝縮水)は不問とする。
定格能力におけるエネルギー消費効率(FF暖房機)
定格能力時のエネルギー消費効率である。FF暖房機の場合、ガスを燃料にするものについては、JIS S 2122が定める性試験により得られる熱効率である。灯油を燃料にするものについては、JIS S 3031が定める算出方法により得られる熱効率である。
定格能力におけるエネルギー消費効率(ガス従来型温水暖房機、ガス潜熱回収型温水暖房機)
定格能力時のエネルギー消費効率である。ガス従来型温水暖房機およびガス潜熱回収型温水暖房機の場合、JIS S 2122が定める性試験により得られる熱効率である。
定格能力におけるエネルギー消費効率(石油従来型温水暖房機)
定格能力時のエネルギー消費効率である。石油従来型温水暖房機の場合、JIS S 3031が定める算出方法により得られる熱効率である。
手元止水機能
手元止水機構を有する水栓とは、台所水栓及び浴室シャワー水栓において、吐水切替機能、流量及び温度の調節機能と独立して、使用者の操作範囲内に設けられたボタンやセンサー等のスイッチで吐水及び止水操作ができる機能を有する湯水混合水栓である。
電気蓄熱暖房器
夜間時間帯に電気を通電して本体内部の蓄熱レンガ等の蓄熱材に熱を蓄積し、それを任意の時間に放出するよう設計された暖房器をいう。放熱の方法により、自然放熱式(ファンレスタイプ)と強制放熱式(ファンタイプ)に分類される。
電気ヒーター温水暖房機
電気ヒーターにより電気をジュール熱に変換して過熱する温水暖房機であり、通常、夜間時間帯の電気を利用して暖められた湯又は不凍液を貯湯タンクに貯める貯湯タイプが一般的である。
電気ヒーター給湯温水暖房機
電気ヒーターにより電気をジュール熱に変換して過熱する給湯温水暖房機であり、通常、夜間時間帯の電気を利用して暖められた湯又は不凍液を貯湯タンクに貯める貯湯タイプが一般的である。給湯機能において、本計算方法では「JIS C 9219 貯湯式電気温水器」に該当する機種のみをさし、その他の瞬間式等は除く。
電気ヒーター給湯機
電気ヒーターにより電気をジュール熱に変換して加熱する方式をいう。本計算方法では「JIS C 9219 貯湯式電気温水器」に該当する機種のみをさし、その他の瞬間式等は除く。
電気ヒーター床暖房
電熱線、電熱ボード、電熱シート、電熱マット等の発熱体を床に敷設し、暖房を行うものをいう。
電気ヒートポンプ温水暖房機(フロン系冷媒)
空気熱源の電気ヒートポンプにより水又は不凍液を加熱する給湯温水暖房機であり、ヒートポンプにフロン系冷媒を使用しているもの。
電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯温水暖房機
電気ヒートポンプと潜熱回収型ガス熱源機により構成された給湯温水暖房機。電気ヒートポンプの熱を給湯のみ、暖房のみ、又は給湯及び暖房に利用する機種がある。
電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機
電気ヒートポンプと潜熱回収型ガス給湯器により構成された給湯機をいう。
電気ヒートポンプ給湯機
空気熱源の電気ヒートポンプにより加熱する方式をいう。本計算方法では、JIS C 9220 又は一般社団法人日本冷凍空調工業会標準規格 JRA4050 に該当する機種のうち、冷媒が CO2またはR32の機種をいう。
土間床
地盤面をコンクリートその他これに類する材料で覆った床又は床裏が外気に通じない床をいう。
土間床等の外周部
土間床の外周部をいう。
な行
日射熱取得率
暖房期又は冷房期において、部位を透過する日射の放射束の総量と部位に吸収されて室内側に伝達される熱流束の総量の和の、入射する日射の放射束の総量に対する比のことをいい、日除けの効果やガラスの入射角特性を考慮した値である。
熱貫流率
内外の温度差1度の場合において1平方メートル当たり貫流する単位時間当たりの熱量であって、当該部位又は部分を熱の貫流する方向に構成している材料の種類及び厚さ、熱橋により貫流する熱量等を勘案して算出したものをいう。
熱橋
構造部材、下地材、窓枠下材その他断熱構造を貫通する部分であって、断熱性能が周囲の部分より劣るものをいう。
熱交換型換気設備
還気と給気の間で熱交換を行って、還気に含まれる顕熱又は全熱の一部を回収することによって換気熱負荷を抑制することを目的とした換気設備である。
熱源機
冷温水(冷媒)又は暖気若しくは冷気を供給する機器をいう。
熱源機の中間消費電力(ダクト式セントラル空調機)
JIS B 8616 が定める定格標準能力の定義に基づき、JIS B 8615-2 が定める性能試験により得られる熱源機の消費電力である。
熱源機の中間能力(ダクト式セントラル空調機)
JIS B 8616 が定める中間標準能力の定義に基づき、JIS B 8615-2 が定める性能試験により得られる熱源機の能力である。
熱源機の定格消費電力(ダクト式セントラル空調機)
JIS B 8616 が定める定格標準能力の定義に基づき、JIS B 8615-2 が定める性能試験により得られる熱源機の消費電力である。
熱源機の定格能力(ダクト式セントラル空調機)
JIS B 8616 が定める定格標準能力の定義に基づき、JIS B 8615-2 が定める性能試験により得られる熱源機の能力である。
熱交換器タイプ(地中熱ヒートポンプ)
地中熱ヒートポンプの熱交換器は、地中からの採熱または地中への放熱を行うために設置する熱交換器である。なお、クローズドループ型においては、狭義には熱媒を循環させる配管のみを熱交換器とすることがあるが、本計算法では、ボアホールならびにトレンチ内の充填物、杭およびその内部の充填物も含めて広義に地中熱交換器として扱うものとする。
熱的境界
温度的に見て隣接空間と室内を区分する境界面のことをいい、屋根又はその直下の天井、外気等に接する天井、壁、床及び開口部並びに外周が外気に接する基礎等の部分が該当する。
年間の日射地域区分
年間の日射地域区分とは、水平面全天日射量の年間積算値を指標として日本全国を日射の少ない地域から多い地域まで5地域に分類した地域区分のことである。
は行
配管
温水暖房において熱源機と放熱器をつなぐ循環配管のことである。
配管が通過する空間(温水暖房機)
温水暖房用熱源機と放熱器をつなぐ配管からの熱損失は、配管の周囲温度によって異なる。本計算方法では、配管の周囲温度を配管が通過する空間から想定する。
白熱灯
白熱電球を光源に用いた照明器具をいう。白熱電球には、一般照明用白熱電球、ミニクリプトン電球、ハロゲン電球等の種類を含む。
パネルラジエーター
温水暖房における放熱器の一種であり、外部から配管を通じて温水の供給を受けて暖房を行う機器で、室内に露出する表面板そのものが熱交換部を形成し、自然対流及び放射の双方によって放熱する形式のものをいう。
PEFC
コージェネレーション設備のうち、発電ユニットに PEFC(Polymer electrolyte fuel cell)を用いた機種を指す。 排熱量が多く 1 日の中で発電・停止を繰り返す機種が一般的である。
比消費電力
機械換気設備の消費電力を設計風量で除して得られる値をいう。
標準太陽電池アレイ出力
標準試験条件の状態に換算した太陽電池アレイの最大出力点における出力をいう。太陽電池アレイ容量とも言われる。JIS C 8951 に基づき確認された値で、測定方法は JIS C 8953 に従う。
昼間沸上げ形(電気ヒートポンプ給湯機)
電気ヒートポンプ給湯機のうち、一般社団法人日本冷凍空調工業会標準規格JRA4085 に該当する機種をいう。本計算方法は、「エネルギー消費性能計算プログラムにおける昼間沸上げ形家庭用ヒートポンプ給湯機の評価入力方法および該当機種形式一覧( 一般社団法人 日本冷凍空調工業会Web サイト(https://www.jraia.or.jp/ [アクセス日:2023 年10 月])内で公開)」に掲載する認定機種の評価に適用することができる。
ファンコンベクター
温水暖房における放熱器の1種であり、外部から配管を通じて温水の供給を受けて暖房を行う機器で、熱源をもたないものをいう。
ここでは、定格暖房能力35kW以下で、工場で加熱コイル及び送風機を一体に組み立てた完成品で、空気を直接室内に吹き出すものをいう。
VAV 方式(ダクト式セントラル空調機)
空調機から居室までのダクト経路上に、ダンパ又はファンを配置して、居室の暖冷房負荷に応じて自動制御により送風量を増減する方式である。本算定方法では、全ての居室に対して、居室ごとの暖冷房負荷に応じてその居室への吹き出し風量を調整し、かつ、室内機において循環風量(全体風量)を調整することができる機器に限る。ただし、全般換気の機能を有する機器の場合は、設定温度に到達後も完全にダンパが閉鎖もしくはファンが停止せず、全般換気用の吹き出し風量を確保する機能を有するものとする。
敷設率(電気ヒーター床暖房、温水床暖房、ルームエアコンディショナー付温水床暖房)
床暖房設備を設置する居室における床暖房パネルの敷設面積を当該居室の床面積で除した値をいう。
ふろ給湯機(追焚あり)
水栓への給湯機能及び浴槽への自動湯はり機能をもつ給湯機のうち、追焚機能をもつものである。
ふろ給湯機(追焚なし)
水栓への給湯機能及び浴槽への自動湯はり機能をもつ給湯機のうち、追焚機能をもたないものである。
放熱器
温水暖房において温水又は不凍液が保有する熱を室内に放熱する機器をいい、本計算方法ではパネルラジエーター、ファンコンベクター及び温水床暖房が該当する。
放熱系統
温水暖房において熱源機から温水を供給される系統のことをいい、放熱器と配管から構成される。
ま行
水優先吐水機能
水優先吐水機能を有する水栓とは、台所水栓及び洗面水栓において、吐水止水操作部と一体の温度調節を行うレバーハンドルが水栓の正面に位置するときに湯が吐出されない構造を有する、又は湯水の吐水止水操作部と独立して水専用の吐水止水操作部が設けられた湯水混合水栓をいい、水栓、取扱説明書等に水栓の正面位置が判断できる表示がされているものである。ただし、吐水止水操作部と一体の温度調節部が水栓本体の側面に位置し、水栓正面に対して前後の操作で温度調節するものは除く。
密閉形太陽熱温水器(直圧式)
JIS A 4111 に規定される、給湯用水が大気圧を超える構造を有する太陽熱温水器のうち、給水方式が直圧式のものをいう。
や行
屋根置き形
太陽電池モジュールを、屋根と平行に空隙を設けて間接に設置した太陽電池アレイをいう。
有効換気量率
第一種換気設備において、有効換気量の給気量に対する比率のことである。第一種換気設備であって、還気が給気に混入することのない設備にあっては有効換気量率を1とする。また、第二種換気設備及び第三種換気設備においても1とする。
浴室等
浴室その他浴槽又は身体の清浄を目的とした設備を有する室をいう。
浴槽落とし込み方式
シャワー水栓と浴槽水栓の両方に、または浴槽水栓のみに太陽熱用水栓を採用することで、貯湯タンクから温水をシャワーまたは浴槽湯張りに利用する方式をいう。
ら行
ルームエアコンディショナー
ヒートポンプと熱交換機により室内の空気を冷房又は暖房するものをいい、空気の循環と除じん(塵)を行うものを含む。一体形のもの(圧縮式冷凍機、送風機等を一つのキャビネットに内蔵したもの。)又は分離型のもの(圧縮式冷凍機、送風機等を二つのキャビネットに内蔵したもの。)で、定格冷房能力が10kW以下のものを対象とする。
ただし、本計算方法ではマルチタイプ(分離型のうち1の室外機に2以上の室内機を接続し、かつ、室内機を個別に制御するもの)は対象としない。
ルームエアコンディショナー付温水床暖房
電気式のヒートポンプにより温水床暖房に供する水又は不凍液を温める目的であり、かつルームエアコンディショナー同様に室内機内部の熱交換器において冷媒と室内の空気を熱交換することにより冷房又は暖房する機能をいう。
冷房期
冷房を行う期間であり、本計算方法では主として日最高外気温をフーリエ変換した年周期成分が 23 度以上となる期間として定義されている。
冷房設備機器
「主たる居室」あるいは「その他の居室」に設置される冷房設備のことであり、ルームエアコンディショナーが該当する。
冷房方式
本計算方法において冷房エネルギー消費量を計算するに当たり想定した暖冷房区画と冷房時間により定義される冷房方法のことであり、大きくは「住戸全体を連続的に冷房する方式」と「居室のみを冷房する方式」に分類される。冷房方式は冷房設備機器の種類に応じて定まる。